被災地の花店、悲しいカーネーション 亡き母・娘しのび

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津波で壊滅的な被害を受けた岩手県大槌町で、経営する生花店も自宅も流された女性が、残った倉庫の片隅で仮営業を続けている。8日の母の日を前に、供花に混じってカーネーションの注文が増えている。


「小松生花店」に女児の手を引く女性が訪れた。白いユリに黄色い菊……。注文を聞いた小松美恵子さん(60)が「津波で誰か亡くなったの」と尋ねると、女性は「娘。この子の母親よ」と力無く答え、ピンクのカーネーションを加えてほしいと注文してきた。


別の女性客は「夢に出て来た母親が泣いていた」と仏壇用の花にカーネーションを足してと頼んできた。

辛い時、花や樹や動物に癒されるのは、何も言わずに居てくれるからかもしれない。 励ましたり、わかってくれたり、がんばろうとか言わないで、ただ居てくれる。