福島原発10km圏内で放置された牛達

原発事故が起こってしまえば、どれほどの命が犠牲になるのか。 人間や動物だけじゃない。 土も空気も海も思い出のいっぱい詰まった町も全部「危険なもの」になってしまう。 そして自分も「危険な地域の人」になる。 これが悲劇でなくて何だろう。


今ある原発に反対することは、その地元で暮らす人にとっては村八分を覚悟するようなものなのかもしれない。 浜岡原発の説明会で反対の声をあげたのはたった一人の市会議員だけだった。 それぐらい、原発の後ろにあるものは恐いということか。 そんなに簡単なことではないということか。


でも、何かが起こってしまえば、多くの命が断たれてしまう。もうそこに住むことはできなくなる、事故前と同じようには。 そのことを福島の人が、動物が、自然が教えてくれている。 再び原発事故が起こってからどれほど後悔したって意味がない。