土と健康
最近、「土」に興味が出てきた。
食糧問題・食料問題〜100億人分の食糧をまかなえる世界でなぜ8億の人が飢えるのか〜というサイトに「農業聖典」という本からの抜粋がある。
土と健康 〜生きた土の世界
すべての生物は、生まれながらにして健康である。
この法則は、土壌、植物、動物、人間に当てはまる。これら4つの健康は、1つの鎖の環で結ばれている。
最初の環(土壌)の欠陥は、環をつぎつぎと伝わって最後の環、すなわち人間にまで到達する。
近代農業の破壊の原因である広範に広がる植物や動物の害虫や病気は、この鎖の第2環(植物)および第3環(動物)の健康の大きな欠陥を示す証拠である。
近代文明国の人間(第4環)の健康の低下は、第2、第3の環におけるこの欠陥の結果である。
あとの3つの環の欠陥は、第1の環である土壌の欠陥に原因があり、土壌の栄養不良な状態がすべての根源である。健康な農業を維持できないことは、われわれが、衛生や住居の改善、医学上の発見で得た利益の全てをだいなしにしてしまうものである。
ひとたびこの問題に関心を向けるならば、われわれが歩んできた道を引き返すことはそれほど困難なことではない。
われわれは自然の指示を心にとどめ、自然の毅然たる要求に従わなければならない。その要求とは、
1)すべての廃棄物を土地に還元する。
2)動物と植物とを同居させる。
3)植物栄養に対する適正な保全機構を維持する。
すなわち菌根の共生を妨げてはならない、ということである。
このように自然の法則に進んで従うならば、農業の繁栄をつづけるだけでなく、われわれ自身、また子孫の健康増進というはかりしれない資産の形で速やかに報酬をうけることになろう。
(『ハワードの有機農業』における『農業聖典』のまとめ)
土に還す事の出来ない物の生産を減らすべきではないだろうか。 埋めればよい、燃やせばよいという話ではすまないと思う。 プラスチック製品などの使用を減らす、というのは大層不便だったり、高くついたりするだろう。 が、それが「大地」の健康に繋がるのなら、その価値は計り知れないと思う。