日本から考える食糧問題

日本における食料の大量廃棄

豊かになり、便利になった食生活は行き過ぎた大量消費をもたらすだけでなく、
多量の食べ残し、廃棄、生ゴミを生み出している。現在国民一人当たりの供給
食料エネルギーと摂取エネルギーの差が 1 日 680 キロカロリーにまで拡大して
いて、供給食料エネルギーの実に 26%にも相当する。この数字は実態より大き
すぎると考えられてはいるが、この差は 1965 年には 11%であったことを考え
ると、多くの食料が無駄にされているということは否めない。


現在日本は年間5800 万トンの食料を海外からの輸入に頼っていながら、
食糧廃棄量は一年に1940 万トンつまりは輸入食糧の三分の一を廃棄している。


これは開発途上国に低栄養状態が 8 億人もいる現状がいるということを考えると
放置しがたいことである。この 1940 万トンの食料は一人一日 1800 キロカロリー
で生活している途上国なら、4600 万人の年間食料に匹敵し、また現在の世界の
食糧援助量が 740万トンであるがその三倍以上の食料ということである。

ある大学のセミナー論文。より抜粋。(2005年ぐらいに書かれたと推測。)


飢えている人が何億といる一方で、恐ろしいほどの食べ物が捨てられている。 この論文によれば、日本は輸入食糧の3分の1にあたる量を捨てていることになる。 その3分の1の食べ物が日本へ輸出されず、飢えて死にそうな人に届けられていればどれほどの命が救われていただろう。 


最近ビュッフェ形式のレストラン、それも割と安価で利用できる店が増えているように思う。 ランチなら1000円ちょっとで食べ放題、ドリンクもデザートも好きなだけ、しかも時間制限がない。 ゆっくりおしゃべりを楽しみたい女性には大人気のようで、お昼前には行列が出来ている。 私もこの間、お母さん達のランチに誘われて参加した場所が、そのビュッフェレストランのひとつだった。 セルフサービスなので、食べ終わったら自分でお皿を厨房横のラックへ置きに行くのだが、ラックの隣に食べ残しを捨てる大きなボックスがあった。 食事が済んだお客さん達は次々と大量の食べ残しをバサーッと捨てていく。 お店で食べきれないものは、包んでもらって持ち帰る習慣の私はその光景に卒倒しそうになった。 確かにビュッフェ形式のお店で、残ったから持って帰るのをOKにしたら、店は成り立たないだろう。 が、「食べ物を捨てる」ことがこんなに当たり前に、何でもない事のように行われていることにたまらない気持ちになった。


今まで行ったビュッフェ形式の店は残した分を買い取ったり、いくらかペナルティーを払うようになっていた。 食べ残りは、可能なものは容器に入れて持ち帰ることが出来る。 が、随分高くつくから、殆どの人は良く考えて残さない程度の量だけ取っていたと思う。 今度からは、「食べ残しを捨ててOK」のビュッフェには行くまいと決意。