殉職の宮城県警警部に救われた女性「おかげで私がいる」

産経ニュース 2011年4月8日

仙台市若林区荒浜の交差点で、避難誘導中に殉職した宮城県警仙台南署の渡辺武彦警部(58)=2階級特進=の指示で津波から逃れた岩沼市の会社員、鈴木和美さん(26)が5日、取材に応じ、「渡辺さんがいたから今の私がいる」などと涙ながらに語った。


 鈴木さんは海岸沿いを車で走行中に被災。警棒を振り回しながら声を張り上げていた渡辺警部に「内陸へ行け!」と言われたという。県警のホームページで殉職を知った鈴木さんは「助けていただいた命。悔いのないよう生きていきたい」と声を震わせた。


 県警によると、渡辺警部は3月17日、交差点から約100メートル離れた場所でがれきで埋もれて死亡しているのが見つかった。


いざという時に強い人間になりたい。