「9割の病気は自分で治せる」岡本 裕著
いろいろと医療業界の裏側っぽいことも書いてあるけど、ちょっと期待外れだった。現在の日本のシステムでは薬をたくさん出して、どんどん検査をしなければ病院の経営がなりたたない。薄利多売の医師稼業のジレンマなどはよくわかる。
が、この類の本を読んでも、自分の病気を治せるようにはならないと思う。生活習慣病やその予備軍を取り込んだ医療ビジネスにとっての「おいしい患者」にならないためには、日頃の摂生がカギになる。
「悪性リンパ種、乳がん、肺がんの患者さんはどちらかというと自分より他人のために生きてきた人が多いように思う」との記述があった。そして「中年になったら、いい人をやめて、少々わがままに、自己中心的に生きよう」みたいな話しに続く。「がんになりたくないから、わがままに生きる」ってどうなんだろう。